浅野 言朗

〈木津川アート2018〉会場 8 二ツ井

「Tablecloth / Silk Screen」

糸によるインスタレーション

井戸からの水の流れを3つに分けて使う(上流から、手や顔を洗う/食べ物を洗う/洗濯をする)という文化は、洋の東西を問わず人類共通のものとしてありました。それらは、広場にあって人の集まる場所であることも多かったようです。けれども、ここは、広場の中央ではなく、川辺です。誰かが、集まっているでしょうか?

それから、この井戸には屋根が架かっています。この屋根は、原初的な小さな家(primitive hut)のようにも見えます。この小さな家には、誰かが棲んでいるのでしょうか?

 

古の都のあったこの辺りには、いろいろな時代を生きた、見える人/見えない人が、行き交っているかも知れません。水場には、生き物たちが集まって来ますが、古の人たちもここに集って来るかも知れません。ここを、仮居、あるいは、集会所のような場所として思い浮かべてみました。

見える人/見えない人が囲う、テーブル(食卓)をつくってみたらどうでしょうか?あるいは、ここには、遠いどこかにいくための船のような棺が浮かんでいるでしょうか?

 

テーブルの下には、水が流れています。水面は、『方丈記』にもあるように、たえず、更新されています。このテーブルは、水面をめくり上げて、新しい水面を作ったようにも見えます。

木津川には、養蚕、機織りとの関わりがあったということです。ここでは、絹糸を使用しています。絹糸は、薄暗い場所でも、光を集めて、艶やかに光ります。水面に反射する弱い光も絹糸にようやく到達して、ふるえるように光るでしょう。絹糸でつくったテーブル/スクリーンの上では、見えていないものが見えて来るかも知れません。

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